恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】


「あの……あんまり、」

「何?」

「お、大きくないから、あんまり……」



そんな風にしても、東屋さんは気持ちよくないかも、と。
何か申し訳なくて胸の小ささを自己申告。


すると彼は「ああ」と。
そう言えば、みたいにあっさりと納得して、それはそれでショックだ。


別に慰めて欲しいわけじゃないけれど、と若干拗ねて唇を尖らせていると、すっと背筋を上がった片手が私の首筋を捕らえた。


かと思えば身体が反転させられ、そのまま二人でベッドの上に雪崩れ込む。


ぽふん、とベッドに身体を預けた瞬間は、目を閉じる。
ぱ、と開いた時には、真上に東屋さんが居て、肩ひじを私の横に突き身体を支えていた。


「かわいいけどな」

「え?」

「見ていい?」


くい、と私の胸元、ボタンの止まってる辺りを指で引く。
目線は胸元、見ていいかと問われたのはつまり。


「み、見たじゃないですかっ、こないだっ」


見ただけじゃなくて、キスもいっぱいされた!
散々痕つけられた!


なのに今更、見ていいかと聞かれては尚更恥ずかしい。


「あー……あん時、結構興奮してたから見たような見てないような、」

「う、うそっ」

「誰かさんがぐいぐい誘惑してくるから」


あれで興奮しない男いないよな、と彼は一人納得しながら一つ一つボタンを外す。
布地が左右に開くと、素肌に空気が触れる。


「痕、消えたな」


彼の指も、触れた。

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