恋に涙を花にはキスを【コミカライズ連載中】
わかってますよ、それくらい。
東屋さんはさよさんが一番。
それが大前提で好きになったんだから、いちいちショック受けたり傷ついたりしないですもん。
……と、そううっかり口をついて出かけて危うく飲み込んだ。
危ない危ない、誘導尋問に引っかかるとこだった。
っていうか糸井さん無神経。
散々東屋さんに無神経発言してきた自分を殴りたくなるから止めて欲しい。
「だから、そういう目で見るのやめてください。私彼氏いるってずっと言ってますよね」
ぱくぱくぱくっと残っていたおかずをいっぺんに口の中に放り込むと、大急ぎで咀嚼して飲み込んだ。
糸井さん、鬱陶しいけど話してると結構テンポが良いっていうか、ぽんぽんぽんと喋らされそうになる。
東屋さんとのことをこれ以上突っ込まれたくなくて、つい「彼氏が居る」と主張してしまった。
嘘、ではないけれど。
まだ、別れ話が出来てないだけで。
「あー、彼氏ね……いんじゃない? 結婚してるわけじゃなし」
「いや……だから」
「恋に落ちる時ってそういうもんでしょ。俺もそうだしー! ぶふっ!」
いきなり真横からアホっぽい顔が近づいたので、ダスターをぶつけて遠ざけた。