鬼社長の魅惑のボイス。

すると社長は、私の腕を掴むと
グイッと自分の方に引き寄せて抱き締めてきた。

「キャアッ!?社長……」

「絶対に邪魔をさせない。
声優も愛里も……離してやるものか」

辛そうな表情でギュッと私を抱き締めてくれる。
ガタガタと身体を震わしていた。

社長……。
私は、そんな社長を支えてあげたいと思った。

「私も嫌です。社長と離れるのは……」

ギュッと抱き締め返した。
そして求めるようにkissをしてくれる。
離れたくない……。

しかし会長は、そんな私達を
許そうとはしなかった。

翌日。社長は、検査入院をするため
不在と会社に伝える。
私は、スケジュールの調整をしていた。

マネージャーの福野さんと相談して
これからは、声優の仕事もある日とない日を
入れて調整することに。
社長は、声優の仕事までギッシリと詰め過ぎだ。

これは、いつ倒れてもおかしくない
状況だった。

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