鬼社長の魅惑のボイス。

「愛里。なんだこれは!?
これだと声優の仕事が減ってしまうだろ?」

スケジュールを見せると納得のいかない社長は、
減ることに不満そうだった。

「何を言っているんですか。
体調の管理も仕事の内です!
また倒れたら、そのことで会長に
何を言われるか分かりませんよ?
それでもいいんですか?」

私が注意をすると
社長は、渋い顔をした。

そして渋々言うことを聞く社長を見て
何だか可愛いと思った。

「とにかく、しばらくは……」

そう言いかけた時
ガチャッとドアが開いた。
入ってきたのは、ビシッとスーツを着た男性だった。

「これからの仕事の管理は、
私がやらせて頂きます」

えっ……?

「お前……誰だ?」

「申し遅れました。私は、会長から任命されて
今日から社長専属秘書として就くことになりました。
三浦と申します」

社長専属秘書!?

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