【中編】彼女様は甘い味。




「うっせんだよ!」


「ちょっと顔赤くねー?」

横からツンツンと蓮二の少し赤い顔を突きニヤニヤと笑う愁。

やっぱりいつ見ても女の子のような顔をしている。…ていうか童顔?



それよりも、まず。
何で皆さんがここにいらっしゃるのですか…?


それだけが疑問で疑問で仕方が無いのですけれども。



「どうして皆さん、いらっしゃるんですか…?」

そう口にした瞬間。


まるで地雷を踏んでしまったようにシーンと静まり返るあたしの部屋。

…しでかしてしまったのですか、ね?


「それがね…?
男子寮の俺らのとこ、水道管が破裂してさぁ~」

葛木先輩はそう言って『ね?徹』と話を山瀬先輩に振る。


面倒くさいこと頼むなよ…、みたいな気持ちなんだろう。態度に出ている気もしたけれど黙って視線を山瀬先輩に送る。


「そう、だから本当は他の男子の部屋に泊まればいいって言ったんだけど…」

腕を組んだまま困った表情をしてハァッと深い溜め息。



どうしたんでしょう…?


「葛木先輩が許可取っちゃったみたいなのよ、
…水道管の修理が終わるまでは、女子寮に泊まりますって」

あきれた表情の結衣ちゃんは山瀬先輩の隣で困ったように言った。



い、いやっ!!

それはだいぶ問題なのではないのでしょうか!?


…それよりも誰の部屋に、



「誰の部屋に泊まるんですかぁ!?!?」

勢い良くそう言うと、



「今から決めんだよ!」

するとガッツポーズで嬉しそうな、楽しそうな表情をした大塚先輩があたしの方へ身を乗り出してきて…


そのガッツポーズをしていない反対の手には白い紙が握られていました。


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