【中編】彼女様は甘い味。




山瀬先輩は結衣ちゃんの腕を引いてドアの方に歩き出してしまった。

驚いた表情の結衣ちゃんはされるがままにあたしの部屋から出て行って、



「あたし達、取り残されてんじゃん」

ポツリ、恵ちゃんは呟く。



「…徹はやることやってるからなぁ〜」


「やること…、ですか?」



京也の言った『やること』の意味が分からなかったのか、
奏音は首を少し傾げながらそう聞き返す。




「“やること”っていうのはね、奏音ちゃん?…セッ!」


…セッ?



葛木先輩が言おうとしていた何かを遮るようにして、蓮先輩は手の平で勢い良く口を覆うように塞いだ。


何をそこまで急いで…?



「え、…結衣ってもうヤ…」

今度は大塚先輩が恵ちゃんの口を塞ぐ。



…??


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