【中編】彼女様は甘い味。




恵ちゃんの部屋に葛木、先輩。


…ん、んっっ!



これはある意味でとても良いことかもしれませんよっ??

だって、だって恵ちゃんは葛木先輩のことを…



ムフフ、と意味の分からない笑みを浮かべつつ、


「そうですね、それが1番ですね!」

根気強くあたしはそう言うと、ベッドから降りて恵ちゃんの背中をグイグイ押した。



…これで、完璧です。


何だか嬉しい気持ちになってきますね!




「…あ、奏音。

えーとじゃぁ、あたしの部屋で…、いいですか?」



そしてそして、

今、目の前に居るのはいつもあたしが知っている恵ちゃんではなく…


可愛い可愛い恋するウサギさん。



※ウサギなのは自分です。




「…よし、じゃぁ行ってきな〜」


大塚先輩の元気な声と共にバタンと音がして、
その瞬間に何故か沈黙があたし達を襲いました。


…この後、

取り残されたあたし達がどうするのかを、まだ考えていなかったことに原因が…



「愁、お前もどっか行けよ」

そんな重苦しい空気を感じていないのか何なのか…



「嫌だね、俺は奏音と寝るんだ!」


するとお人形の扱いを受けるように、奏音を自分の元に引き寄せてギュッと抱き締める愁。



あたしは…、一体。


頭の中では疑問符を抱えつつもよく理解が出来ない。らしい。



「…っば?!

無駄にくっついてんじゃねぇよ!!」


激しく動揺、嫉妬中の蓮二。

何て分かりやすい男だ。



「何でぇ〜?どうしていけないの?

蓮二は奏音の何なのさ、」

こちらもまったく動じずふにゃふにゃした態度を取り続ける愁。




「…あ、…あの」


そして最もこの状況が分かっていない人間が口を開く。


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