コバルトブルーの誘惑
外国人客で混雑した浅草寺では大きな提灯の前で、スマホで写真を撮り合い、仲見世を歩き、ソフトクリームを食べる。

スカイツリーの隣のビルで、色違いのキャップを贈りあって、被っているので
さらに恋人同士に見えてしまっているだろうか?

物珍しく、仲見世を覗き込み、日本語の文字の書かれたTシャツを熱心に見ている。

「これってどう?」と聞くので、

「国内で着なければ大丈夫だと思う。」

「パジャマなら?」

「…良いと思う。」とヒソヒソと相談し、『誠』と(新撰組って感じ?)大きくプリントされたTシャツを買って満足したみたいだ。


某、有名ラーメン店で、ラーメンを堪能し、新幹線の中で、お昼寝をした。

私が目を覚ますと、お腹に『誠』Tシャツが掛けられていて、ちょっと恥ずかしかったけれど…

後、30分で京都駅だと時間を確認し、隣を見ると、

嶺緒はノートパソコンを広げ、メールのチェックをしてたみたいだ。







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