二人だけの秘密
美希さんとデートしたときに彼女からおまじないのキスをしてもらったが、全然効果がない。彼女と会ってから、再び美希さんの死ぬ夢を見ている。

「はぁー」

僕は教室の窓側の席から、ぼんやりと外の景色を眺めた。

真っ赤に染まった秋の紅葉の季節は終わり、外はちらちらと雪が降っていた。紅葉も枯れ、悲しそうな裸木が僕の目に映る。その裸木の枝に微かな白い雪が積もっており、京都の街を白銀の世界に染めていた。
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