二人だけの秘密
「そうなんだ」
それを聞いた僕も、一緒のようにうれしかった。が、すぐに美希さんともう二人きりで会えなくなると理解して、一気に寂しさと悲しさが波のように押し寄せた。
「未来さんがたくさん私に会いに来てくれたおかげて、お兄ちゃんの大学費も今月で足りたんです」
そう言って美希さんは、僕の手を握った。
美希さんの言った通り、確かに僕はよく店に行っていた。夜な夜な父親の財布からお金を盗み、それで美希さんと会っていた。それを一年近く続けたせいか、予想よりも早く美希さんは兄の大学費が貯まったらしい。
「本当にありがとうございます、未来さん。私の秘密も最後までバラさないでいてくれて、こんなに優しくしてもらって………」
風俗の仕事を辞めれることがよっぽど嬉しかったのか、それとも、兄の大学費が貯まったことが嬉しいのか、美希さんは途中から涙声になっていた。
それを聞いた僕も、一緒のようにうれしかった。が、すぐに美希さんともう二人きりで会えなくなると理解して、一気に寂しさと悲しさが波のように押し寄せた。
「未来さんがたくさん私に会いに来てくれたおかげて、お兄ちゃんの大学費も今月で足りたんです」
そう言って美希さんは、僕の手を握った。
美希さんの言った通り、確かに僕はよく店に行っていた。夜な夜な父親の財布からお金を盗み、それで美希さんと会っていた。それを一年近く続けたせいか、予想よりも早く美希さんは兄の大学費が貯まったらしい。
「本当にありがとうございます、未来さん。私の秘密も最後までバラさないでいてくれて、こんなに優しくしてもらって………」
風俗の仕事を辞めれることがよっぽど嬉しかったのか、それとも、兄の大学費が貯まったことが嬉しいのか、美希さんは途中から涙声になっていた。