極甘求婚~クールな社長に愛されすぎて~

「そうそう。仕事に一生懸命過ぎて、友達と会うこともしなかったんだよ。だから紬に会うのは本当に久しぶり。あ、でも雑誌に載ったよな?あれを見たときは驚いたよ。元カノも『逃した魚は大きかった』って言ってたぞ」


逃した魚って…
他に言い方はなかったのだろうか。

紬の方を見れば苦笑いを浮かべてる。

そんな紬を芳川さんは一瞥すると、また至近距離でこちらを見て言った。


「でもさ、雑誌に載るほど凄い会社の担当税理士がなんでこの子なの?」


清々しいほどストレートな質問に思わず笑ってしまう。
でも一応、「どういう意味ですか?」と聞いてみた。


「きみみたいに若い子が紬の会社を担当出来るなんて異例でしょ?紬だってこういう若い、しかも女の子が担当です、って来たとき変に思っただろ?」


さすが付き合いが長いだけのことはある。
たしかに紬は初めの頃、私を全く信用してくれなかった。


「だが、彼女は優秀な税理士だったよ」


こちらを見て褒め言葉を口にした紬を見て、嬉しくて、でも気恥ずかしくて俯き、口元を緩める。
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