ワケあって本日より、住み込みで花嫁修業することになりました。
でも今は違う。
社内ですれ違うことが度々あって、こうやって話せたりしちゃうと好きって気持ちは、ますます膨れ上がるばかり。
けれど話しかけてくれるのは、謙信くんにとって私は幼なじみだからだ。
社内でも、もちろん謙信くんはモテる。あのルックスだし、次期社長だし。入社して三ヶ月だけど、秘書課の子と付き合っているとか、別れたとか。今度は営業の子と付き合い始めたとか……。そんな噂話を耳にしている。
大人になっても、私は彼にとって幼なじみで妹のような存在なんだと思う。それを実感すればするほど、胸は痛んでしかたない。
「今日で二十三歳になったんだけど、な」
ぽつりと漏らしてしまう本音。
私はこの先いくつ歳をとっても、彼にとって恋愛対象に見てもらえないのかもしれない……と思うと、切なくなるばかりだった。
社内ですれ違うことが度々あって、こうやって話せたりしちゃうと好きって気持ちは、ますます膨れ上がるばかり。
けれど話しかけてくれるのは、謙信くんにとって私は幼なじみだからだ。
社内でも、もちろん謙信くんはモテる。あのルックスだし、次期社長だし。入社して三ヶ月だけど、秘書課の子と付き合っているとか、別れたとか。今度は営業の子と付き合い始めたとか……。そんな噂話を耳にしている。
大人になっても、私は彼にとって幼なじみで妹のような存在なんだと思う。それを実感すればするほど、胸は痛んでしかたない。
「今日で二十三歳になったんだけど、な」
ぽつりと漏らしてしまう本音。
私はこの先いくつ歳をとっても、彼にとって恋愛対象に見てもらえないのかもしれない……と思うと、切なくなるばかりだった。