君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「うん、そうだね。必要なものだし、取りに行かなきゃ」
「良かったわ。 その後、交番の近くにあるトンカツやさんに行かない? 今日、お父さん残業みたいだから。 優葉、あそこの厚いヒレカツ大好物でしょ?」
「うっ、うん! 行く!」
優葉は"厚いヒレカツ"という言葉に興奮し嬉々とした声を上げた。
それが優葉の昔からの好物だと知っていた小春は優葉が進路で悩んでいる時など優葉を元気付ける時よく連れて行ってくれた。
その事を優葉はまた思い出し、小春の愛情に胸が一杯になった。
「………本当にありがとう、お母さん」
「ふふ、お父さんには内緒よ? 優葉と2人でデートしたなんて知ったらあの人嫉妬するからね?」
そう言って、小春はまた優葉へ穏やかに微笑んだ。
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優葉は、R町交番にスマートフォンを取りに行き、 大好物のヒレカツを堪能した後、また自室に戻った。
(お母さんとヒレカツのおかげでさっきよりは、気分が晴れたかも………)
そう思い、優葉は自然と笑みをこぼした。
(まだ………瀬名君の事は、何も解決していないけれど。 心配してくれる人がいるって言う事は少なからずとも元気になる源になるんだなぁ………)
優葉は、そう思いながら、数日ぶりに自身のスマートフォンの電源を入れた。