君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
そう言って、李人は薄っすらと冷えた笑みを浮かべた。
優葉は、和泉に"それ以上のことをする"と言った李人の声のトーンの低さと冷たさにただ驚愕し何も言えずにいたが、李人はそのまま話を続ける。
「………優葉。 そのまま聞いてくれる?」
「………っ、うん………?」
「………好きだよ」
「ーーーッ!?」
急に、李人に耳元でそう優しくまるで小鳥のさえずりのように囁かれた優葉の心は一気に鷲掴みにされた。
「………好きだよ、 優葉。好きだよ。 何度だって言うよ。瀬名がお前にキスしようと何だろうと………俺は、昔からお前しか見えない」
「っ、李人く………、ーーー!」
李人がくれた極上の言葉に気を取られていた優葉だったが………、李人によりベッドに押し倒され、目を大きく見開いた。
「………だから、 上書きをしようか?優葉」
「上書き………?」
「………そう。 俺が、 瀬名のキスを忘れさせてあげる。
………優葉はこれから俺だけの唇を覚えるんだーーー」
そう言って、李人は優葉の右頬に優しく右手のひらで触れ
「………んっ………」
優葉と唇を重ね合わせたーーー。
そっと優葉の唇に重なった李人のそれは………、優しく優葉の口を開いたが、段々と深く、深く………優葉の口内をその舌で蹂躙していく。
「………んっ………りっ、あっ、っ………んっ………」
何度も何度も、息つくヒマもない程に、優しい深い口づけを優葉は李人から受け、甘い声を何度も漏らす。