君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「ああっ………」
初めて感じる甘い刺激に、 優葉は耐えきれず声を上げた。
「………俺のものだって印」
そう優葉に微笑み、いつもよりも色っぽい表情を見せる李人に優葉は更にカッと顔を赤らめた。
「………首筋は、インターンシップに行くのに、まずいでしょ?………だからここに」
そう言い、李人は優葉の胸元の上部をツゥっと細い指先でそっと撫でる。
「………ッ!」
優葉の身体はその瞬間、今までに感じたことのないその感覚に思わずビクンと反応する。
(身体が………熱い。 何………?この感覚………?)
その優葉の反応を見て、李人はクスリと満足げに微笑んだ。
「………今日はここまでかな? 優葉に無理をさせたくないしね。 抱きたいけど」
「抱ッ………!?」
(抱く、ってあれ………だよね? 晴夏や綾子が彼氏との事でたまに小声で言ってる………?)
その意味に気が付いた優葉は、とんでもない爆弾発言を李人がしたことに気が付き、金魚のように口をパクパクさせた。
「………その反応だと、意味分かってるみたいだね? 」
李人はそう言って、また優葉の唇ーーーそして、胸元にそっとキスをした。
「あっ………!」
「………でも、俺は、優葉が嫌がる事はしない。だから、優葉が良いって言った時でいい。
でもね、俺はもう優葉への強い気持ちを我慢しない。だから、その俺の印を優葉が東京にいる間は毎日確認して、消えたらまた付け直すから」