君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「だからーーーそれは、覚悟して?」

そう言い、とても強さを帯びた、 妖艶な瞳で見つめ、微笑む李人に………優葉の胸は、最高潮に高なる。

そして、 李人の印を断るという考えなど優葉にはもちろんあらず、優葉はコクリと頷き李人に返事をした。

それを見た李人は、顔を綻ばせるとまた優葉をギュッと抱き寄せ、優葉も李人の背を抱き寄せた。


ーーーずっと、 優葉のために隠されていた李人の激しい炎のような強く、深い愛。

それは、 互いにずっと心の糧でいると誓った日に灯され………優葉をますます李人に夢中にさせる。

(幸せ………。 とても、私、今幸せだーーー)

李人の腕に抱かれながら優葉は、これから先も李人の心の糧であろうと………そして、李人の自身への強い想いを知りこれ以上ない幸福を感じていたーーー。


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