君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
『きっとあの多原って女教師の実力が無かったのね。 きっとそうよ………! じゃなきゃ、櫂がこんな目に合うわけがーーー』
『………多原先生を悪く言わないでくれ!!』
『………!?』
初めて聞いた櫂の怒号にも似た叫びに………穂奈美もその場にいた和泉も言葉を失った。
『………俺が悪いんだ。 センター試験の成績が思った以上に良くて、二次の対策を怠ったから。
………多原先生は、一生懸命してくれたよ。だから、彼女を責めないでくれ。それ以上言ったら、俺は母さんを許さない』
そう、強い瞳をし、 櫂は穂奈美に生まれて初めての反抗をした。
初め、穂奈美はそれに戸惑いの色を見せたもののーーー直ぐにその態度は穂奈美の怒りに火を付けた。
『櫂………、 あなた、どうして平然とした顔をしてそんな事が言えるのよッ!?
あなたは、大学に落ちたのよ!? お母さんとお父さんの期待を裏切ったのよ!? 最悪よッ!!』
『母さん………』
『最悪よ………!! 本当に、最悪の息子だわ………!! あなたには、失望したわよ………!!』
『ッ、母さん………。 本当にごめーーー』
『煩い!! 暫くその顔を見せないでちょうだい!! 腹が立つわ!!』