君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

そう激昂し、 穂奈美は櫂の部屋の扉を勢いよく閉めた。

『………っ、 大丈夫? 櫂兄さん』

『っ、ああ………大丈夫だよ。ごめんな、和泉。心配かけて』

そう言い、 櫂はどこか疲れ切った表情をしながらも和泉に微笑を浮かべた。

櫂自身も、初めて穂奈美に反抗をした事と、受験の事で憔悴している筈なのに尚、和泉を気遣うその姿に和泉は胸を打たれた。

ーーーしかし、この頃から。

櫂と………そして、和泉を取り巻く状況が一変するようになるーーー。


ーーーーーーーーーー

『………ッ、何だよ、このスケジュール………』

ーーー櫂と穂奈美の口論から、数週間後。

和泉は、穂奈美から渡されたその年の四月からのスケジュールに背筋が凍った。

就寝時間の11時になるまで、土日も殆ど休む間も無く勉強や模試、習い事がびっしりと詰まっており、まさに鬼のようなスケジュールだったからだ。

今までも、和泉は穂奈美から一年のスケジュールを渡されていた。

しかし、明らかにそれまでとは違う内容に和泉は直ぐ様、穂奈美の元に行き、それをテーブルに叩きつけた。

『おい!! ふざけてんの、これ!?何な訳、このスケジュール!? 俺を死なせる気!?』

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