君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

『いいよ。 志帆さんは、何も悪くない』

『でも………、私、櫂君の先生としたら、失格だわ……….。 センターの結果だけ見て、 あなたなら大学に受かると思って………二次試験前の大切な時期に、私』

『大丈夫だから………。 止められなかったのは、俺も一緒だから。 志帆さん』

そう言い、 櫂は涙ぐむ志帆をそっとその腕で抱き寄せた。

そして、櫂は和泉が今までに見たことがない艶のある瞳をしており、 和泉は櫂の新たな一面に驚きを隠せなかった。

『あなたに何度もキスをしたいと思ったのも………抱きたいと思ったのも。 全部、 俺から思った事なんだ。 だから、謝らないで』

『櫂君………』

『それに、大学はまた来年でもチャンスはあるし、 沢山選択肢もある。 でも………あなたは、一人だ。 志帆さん。大好きなあなたを………俺はこんな事で失いたくない。 好きだよ、志帆さん………。』

『櫂く、ーーーんっ………』

『好きだ………』

櫂は、志帆に口づけをするとーーーまるで、熱に浮かされたかのように志帆をベッドに押し倒し………二人は抱き合った。

一方、 そのような二人を見た和泉の心の中は酷く混乱しーーー、絶望に打ちひしがれていた。

(何だよ………、 何だよ、これ………)





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