君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

『ーーーおい』

和泉は後ろから、志帆の肩を強く掴んだ。

『は? 何、いきなり………え?』

怪訝そうな表情を浮かべていた志帆は、和泉の顔を見た途端、 顔面蒼白になった。

『………この最低女!!』

そう和泉は怒鳴ると、志帆の携帯を掴み上げ、地面に叩きつけた。
たちまち、志帆の携帯は無残な姿になる。

『ーーーッ、何すんのよッ!! このクソガキッ!!』

『アンタ、そんな口きける立場かよッ!? アンタのくだらない願望のせいで、櫂兄さんは、今までにない程に苦しんでるんだよ!! そんな携帯ごときで騒ぐんじゃねーーーよ!!』

『アンタの兄さんが、女慣れしてない馬鹿だっただけでしょ!? 受験前に会うのも何度も私は、やめようって言ったわよ。 でも、聞かなかったのはアンタの馬鹿兄の方じゃない!!』

あくまで、櫂が傷付いた結果になったのは、櫂自身の責任だと言い張る志帆に………和泉の怒りは頂点に達した。

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