君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

『っ、痛ッ………!!何すんのよッ!!』

和泉は、気付けば志帆の長い髪をその手で、 思い切り引っ張っていた。

そして、至近距離で怒りと共に志帆に叫んだ。

『二度と………二度と、櫂兄さんに近付くな!!近付けばお前やお前の家族を瀬名の権力全てを使って、社会的にも肉体的にも抹殺してやるッ!!必ず………どこにいてもな!!』

『………!!』

そして、その和泉の表情と声は………僅か、中学一年生の少年が出したものとは思えない程に迫力があった。

更に、和泉の言う事は本気で、しかも目の前の少年が確かにそれを実行できる力を持っていると分かっていた志帆はーーー、一気に声が出せぬほどの恐怖を味わった。

ーーーその時だった。

『………きゃーーーッ!!』

『………!?』

病院の方から悲鳴が聞こえ、和泉はそれと共に、志帆の髪の毛から手を離す。

その瞬間を逃さなかった志帆は和泉の元から逃げ去った。

まだ、志帆に脅しをかけようとした和泉はすぐ様、追いかけようとしたがーーー

『誰かーーーッ!! 誰か、来てくださいーーーッ!! 男の子がっ………男の子がっ、 血だらけで倒れてるッ………!!』

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