君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
(どうして、そんな目をして私を見るの………?)
明らかにそれまでとは違った和泉の真剣な眼差しに、優葉は戸惑い言葉も失った。
「………ただ、 とても嫌だった」
「ーーーッ!」
そう言うと、和泉はその目を切なげに揺らしながら、そっと優葉の掌を包み込んだ。
「優葉が、 橘 李人の事を好きだと知ったから………それが、とても嫌だった………」
「え………っ?」
「ーーー優葉の事が………好きだから」
さあっ………と、 優葉と和泉、二人だけをまるごと包み込むような風が吹いた。
ーーーまるで、時が止まったようだった。
和泉が放った、想像を遥かに超えたその真実に………優葉は瞬きをするのも忘れ、和泉を見つめる他なかったーーー。
「………信じられない、って顔しないでくれる?」
そんな優葉を見て、和泉はどこか可笑しそうに笑う。
「っ、だ、って………、………!」
やっと、言葉を紡ぎださせた優葉の頬を和泉はその手でそっと包み込んだ。
「ーーー好きだ………、優葉。
信じられるまで、今度は俺が何回でも優葉に教えてあげる………」