君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー


「どうしたの、優葉?」

その時、洗面所にいた綾子が戻ってきた。

「それが、晴夏がさっきの大学生について行ったの………」

「また? ………全く、仕方ないわね。時間も時間だし、探しに行くわ」

「あ、私も一緒に………」

「優葉はここにいて? 昼から様子がおかしいし今日はゆっくり寝た方が良いわよ。ね? じゃあ、行ってくる」

綾子は優葉ににっこりと微笑むと、さっさと行ってしまった。

「あ、綾子………」

(行っちゃった………)

その後、2人を待ち続けた優葉だが中々帰ってこないことにしびれを切らし、外に出てしまった。

「どこに行ったんだろう………」

2人を探しにバンガロー周辺を歩き続けた優葉だったが、ふと前を見たとたん優葉は驚いた。

「ここは………!」

気付けば、見覚えのある景色が優葉の前に広がっていたからだ。

周りは沢山の木々に囲まれ、バンガローは1件も見つからない。

しかし、見上げると暗闇に浮かび続ける無数の星々ーーー。

「ここは………、李人君と来た場所………!」

< 27 / 660 >

この作品をシェア

pagetop