君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「どうしたの、優葉?」
その時、洗面所にいた綾子が戻ってきた。
「それが、晴夏がさっきの大学生について行ったの………」
「また? ………全く、仕方ないわね。時間も時間だし、探しに行くわ」
「あ、私も一緒に………」
「優葉はここにいて? 昼から様子がおかしいし今日はゆっくり寝た方が良いわよ。ね? じゃあ、行ってくる」
綾子は優葉ににっこりと微笑むと、さっさと行ってしまった。
「あ、綾子………」
(行っちゃった………)
その後、2人を待ち続けた優葉だが中々帰ってこないことにしびれを切らし、外に出てしまった。
「どこに行ったんだろう………」
2人を探しにバンガロー周辺を歩き続けた優葉だったが、ふと前を見たとたん優葉は驚いた。
「ここは………!」
気付けば、見覚えのある景色が優葉の前に広がっていたからだ。
周りは沢山の木々に囲まれ、バンガローは1件も見つからない。
しかし、見上げると暗闇に浮かび続ける無数の星々ーーー。
「ここは………、李人君と来た場所………!」