君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
そう尋ねた和泉の瞳が真剣さを増す。
(瀬名君といて、幸せだと思う事ーーー)
それはもう、 優葉の心中で答えは決まっており………優葉にとって、真剣に優葉への想いと向き合っている和泉に言えるただ一つの事だったーーー。
「………信頼できる人を沢山作って、自分の夢を見つけて?
そしたら、私は瀬名君といて心から幸せだと言えるよ」
「え………?」
「………瀬名君は、お兄さんを亡くしてから友人も家族も誰も信頼しなくなったって。 お兄さんの夢だった政治家を目指すようになったって言ったけど………それは間違いだよ。
お兄さんは………そんなの望んでない。 優しい優しいお兄さんだったんでしょ? 自分の為に、瀬名君が誰も信用しない、夢ももたない事なんて絶対に望んでない。私もそんなあなたは見たくない」
「………っ」
「………だから、瀬名君。 もう充分だよ。もう充分………瀬名君は耐えたよ?そして、毎週こうしてお墓詣りに来るくらいだから………お兄さんのこともとっても大切に思ってる。
だからもう………無理しないで。 信頼できる人を沢山見つけて、笑い合って、自分だけの夢を追いかけて?ーーーお願い」