君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「………で、 やっぱり彼女?」
怜にもう一度そう問われれば、もう誤魔化しは効かない。
そう思った李人は、ゆっくりと頷いた。
それを見た怜は、豪快に笑った。
「へーーー! いいじゃん! いいじゃん! 安心しろよ、誰にも言わねぇよ。 こう見えて、俺は口かてーぞ?
寧ろ、 嬉しいよ、俺は。 可愛い後輩の新たな一面が見れて」
「怜さん………」
「確かにな、李人。演技の勉強も、仕事を取るために監督やディレクターにそつがないようにコミュニケーション取る事も、 ファンの為に白馬の王子様キャラを演じるのも大事だ。
けど………もっと舞台裏では自分をだしていいと思うよ、俺は。 周りをもっと、信じろ。
………いつも気張って、一人で戦ってばっかだと、後々苦しくなるぞ」
「………っ!」
そう言って、 李人をいつになく真剣な目で見据えた怜を見て、李人は驚きを隠せなかった。
(怜さんは、いつも他人の事なんてあまり観察してなさそう見えるのに………こうも自分の事を言い当てられるなんてな………)