君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「まぁ、 会っていちゃつくのもいいけど撮られないよう気を付けろよ?
後、 斉木さんにはちゃんと彼女の事は報告しとけ。
斉木さんは、お前をとても可愛がってるし、何があってもお前の俳優生命を守るのが仕事だ。悪いようにはしないさ」
そう言い、 怜はまた穏やかに微笑み、 李人の肩をポンと叩くと"次の仕事があるから"とーーー控室から出て行こうとする。
「………怜さん!」
李人は、そんな怜を呼び止めた。怜が
再び李人の方を振り向く。
「これからは、 少しだけ飲みの時は………優葉の話をしてもいいですか?俺の大切な彼女の事を」
(もっと、信じても良いのかもしれない。 俺の本当の姿を当てたこの人なら………)
そう李人が少し照れたように言えば、怜はまた大らかに笑い
「………時間制限かけるからな? 本命がいない俺には毒にしかならないからな」
そう冗談めかして言うと、どこか満足げに去っていった。
そんな怜が去ったドアを見つめながら、李人はゆっくりと再び頭を下げた。