君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
(彼女………って、 私だよね?)
そう思えば、 優葉の顔は自然と赤みを帯びる。
「………どうしたの、 優葉? 顔も赤いけど」
そのような優葉の様子を見た晴夏が訝しげに優葉に問う。
「っ、 な、何でもないっ」
そう誤魔化すように言うと優葉は、水を飲み干した。
すると、自身のスマートフォンが鳴っている事に気が付いた。
ーーー着信 橘 李人
「………!」
着信画面にはそう表示されており、 慌てて優葉は立ち上がる。
「ごめん、 晴夏。 ちょっと電話に出てくる………」
そう言い、立ち去ろうとした優葉の腕を強く晴夏が掴んだ。
「………晴夏?」
「ーーー………優葉、 それ………」
「え? 」
「………ううん、何でもない。 電話でしょ?早く行っておいで」
「う、うん。 ありがとう」
そう言うと優葉は、一目散に学生食堂から立ち去った。
そのため、そのような優葉の後姿を晴夏が唇を噛み締めて見ている事など知る由も無かった………。