君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー


ーーー傍にいたい。

例え、この関係が否定されるものだとしても、李人の傍で李人を一番に感じていたい………。

そう思った自分に、驚き優葉は唇を噛み締めた。

(我儘だ………私は)


ーーーーーーーーーー

みかん狩りが終わった後、 優葉達はプランに入っていたバーベキューを楽しんだ。

そして、 取ったみかんがとても甘く、ジューシーであった為、李人の実家で消費する事になり、今、優葉達は李人の部屋にいた。

「今日、 夏子おばさんと、おじさんはいないの?」

「うん。父さんは、当番で、母さんは高校の同級生と箱根に行ってる」

「そうなんだ。 じゃあ、夏子おばさんとおじさんのみかん、リビングに置いてきていい? 常温の方が良いよね?とても甘いからきっと、二人とも喜ぶね」

言いながら、優葉は立ち上がりリビングに向かおうとしたーーー時だった。

「………そんなの、後ででいいよ」

「………!」

李人は、優葉を後ろから抱き寄せていたーーー。

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