君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「大丈夫だよ、 小春おばさん達なら」

「えっ、 どうしてっ?」

「ーーーだって、俺らはイトコだよ? 見て、ほら」

そう言い、李人は自身のスマートフォンの通話アプリのトーク画面を優葉に見せた。

「………?」

"こんにちは。李人です。
今日、優葉とみかん狩りに行った後、積もる話もあるのでそのまま優葉が、僕の家に泊まるかもしれません。
なので、優葉が帰らなくても僕といますので、御心配なさらないでください。"

"こんにちは、李人君。 そうなのね! 久しぶりだから、色々話もあるわね。 李人君といるなら、安心だわ。 優葉をよろしくね"

「ね? 信頼されてるでしょ?」

「い、いつの間にっ………?」

「家に帰ってきて、すぐにメッセージ送ったんだ。 絶対に、久し振りに会った優葉を簡単に離せないと思ったから。ああ、でも、誤解しないで。 結果的には、お前を抱いたから信頼されないと思うけど………。 もし、身体を重ねるのを優葉が嫌がったら、朝までただお前の肩を抱き寄せて、色んな話をするつもりだった」
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