君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー


「わ、私も………、嬉しい」

優葉は、素直にそう言う事ができた。

それを聞いた李人はなお、優葉に微笑む。

「座ろうか」

そして、李人は優葉に隣へ座るよう促した。

「う、うんっ」

そして、優葉はふと空を見上げた。

するとそこには、かつて2人が一緒に見ていた日のような星々が夜空に満遍なく輝いていたーーー。

「綺麗………」

(全然変わってないな………。李人君と一緒に夜空を眺めた時と)

「変わってないな、ここの星空は」

「そうだね………」

「でも、優葉………」

そう言って、李人はふと優葉の顔を見た。

「………ん?何?」

李人は、優葉の顔を見た途端、ドクンと心臓が跳ね返る音を聞いた。


ーーー優葉は、この星空のように何も変わってない。


分け隔てなく、他人を気遣う優しさも。

愛らしい顔立ちに似合わない意思の強さを持って、いつも目標に向かって行動するところも。

そう李人は感じていたーーーが。

(綺麗になった………)

何よりも、中学以来ぶりに再会した優葉は、記憶の中で李人が思っていたのとは比べ物にならない程、美しくなっていた。



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