君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

そう言った和泉の目は力強く、頼もしくもあった。 

(いつの間にこんな目ができる子になっていたんだろう………)

『………先生? ガン見してないで返事は?』

優葉が自分の目をじーっと見つめていた事に気付いた和泉は、フとおかしそうに笑う。

『あっ、ご、ごめん………!』

(そんなに私、瀬名君のこと見てたんだ………!)

そう思えば、急に気恥ずかしくなり目を逸らした優葉を見、和泉はまた笑った。

『本当………、からかいがいのある人だね? 永遠にからかえそうな気がする』

『なっ、それ酷っーーー』

『だからまた、帰ったらたくさんからかってあげるよ。 ーーー行ってきます、先生』

そう言い、優葉の頭をポンと軽く撫でた和泉は川野スクールから出て行った。

『っ、もうっ………。 本当、生意気なんだからっ………』

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