君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「だから、瀬名君。君………、優葉とヤケに仲が良いみたいだけどやめた方がいいと思うよ?
従兄弟と付き合えるような子だよ?あり得ないでしょ?」
晴夏はそう言えば、更に笑みを深めた。
そんな晴夏を見、和泉は瞳を鋭くさせながら
「………話はそれだけ?」
「え?」
「だから、話はそれだけかって聞いてるんだけど?」
晴夏に対し、威圧的な口調でそう言った。
「………何なの、驚かないの?」
晴夏は顔を少し強張らせながらも和泉にそう尋ねた。
「驚かないよ。そもそも、前々から知ってるよ。先生が、あの男と付き合ってるなんて。アンタの言ってる情報、結構俺にとっては古いよ?」
和泉がそう言った途端、晴夏は顔を真っ赤にさせた。
「………ッ、何よ!知ってるんだったら、アンタも頭おかしいんじゃないの!? 何で、そんな………従兄弟なんかと付き合ってる女を好きなのよ!?
あんな………、あんな、何も取り柄のない女ッ………」