君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「ーーー何も、取り柄がないだって？　何言ってんの？　アンタ」

「なっ………」

晴夏は、あまりの和泉の鋭い眼光に驚きを隠せなかった。

ーーー思った以上に、和泉の逆鱗に触れた。

晴夏は、瞬時にそう感じた。

「………何で、アンタが先生の友達やってんのか、まるでわかんないね。　そんなに敵意剥き出しにして。

けど、一つだけ言えるのは………アンタと先生は全く違うよ。

先生は、人を救うことができる。………俺はそれに助けられた。　けど、アンタはきっと人を救えない。
平気で、先生を貶めようとするアンタはね」

「………っ、あたしはただ事実をーーー」

「その"事実"っていうやつで、優葉を傷つけるっていうなら、俺は優葉を全力で守るよ。　そして、アンタを徹底的に潰してやる」

「………ッ！！」

その和泉の目を見、晴夏は瞬時に、和泉の言ったことが本気であると思った。