君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「優葉にそう言われるのが、誰よりも一番嬉しい。 ………本当、可愛い」
また李人が柔らかく微笑み、優葉を更に抱き寄せる。
李人は普段会えない分、優葉を思う存分に感じたいと心から思った。
「李人君………」
一方の優葉もそのような李人の思いを感じ、その腕を強く李人の腕にまわしたーーー。
ーーーーーーーーーー
「わあ! 美味しそう! これもっ、あっ、これも!」
優葉と李人は、昼食を取った後、自由ヶ丘にきていた。
さすが、スイーツで有名な地とあって様々な専門店があり、スイーツ好きな優葉は目を輝かせる。
今、きているのは国内外の様々なコンテストで入賞経験のあるシェフプロデュースのお店だ。
ショーケースには、色とりどりの美しいケーキがたくさん並んでいる。
小ぶりだが、どれも細やかで、品さえも感じさせるケーキばかりで優葉はすっかり魅了されてしまった。
「うわ〜………。 どれにしよう。 迷っちゃう」