君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「………うん。もちろん」

優葉はそんな李人を見、柔らかく微笑んだ。

「確かに少し緊張はするけど、こういう事は早い方が良いと思うし。だから、大丈夫だよ? 李人君」

優葉は、長い付き合いで些細な表情の変化で、李人が何を考えているのかすぐに分かる。

李人が不安になるのを除けるなら、断る理由など無いだろう。 

「ありがとう………優葉。 それを聞いて安心したよ。 斉木さんにも連絡させてもらうね」

そう言い、李人は保留を切断すると優葉がおり、紹介をしたいことを斉木と話し始めた。

斉木は、李人に恋人がいる事に驚いた様子だったが、それならと優葉と顔合わせをすることになった。

「にしても、緊張するなぁ………」

身支度とメイクを一通り整えた優葉は、洗面台の鏡を見ながらそう呟いた。

(李人君の従姉妹としては、何回も色んな人に紹介されたけど………。 恋人なんて、はじめて。 恋人………)

「………っ」

そう思った瞬間、優葉の顔は熱を帯びた。
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