君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

そして、その熱は更に優葉に緊張をさせたが、それはけしてイヤなものではなかった。

むしろ心地よい緊張で、胸がおどる感覚さえある。

ーーー李人の恋人として、紹介される。

それは優葉にとって、李人に片思いをし続けていた一年前までは、思いもよらなかったことだからだ。

「………ちゃんとしよう。ちゃんと………」

しかし、同時に優葉は己をきちんと律することも忘れなかった。

(斉木さんといえば、李人君のマネージャーさんだ。 李人君にとっては、とても大切な存在。だからこそ、きちんと関係を認めてもらいたい………)

そう思った優葉は、もう一度鏡で身だしなみをチェックすると、気合いを入れるために両頰を平手でパチンと叩いた。

「………よしっ」

(頑張ろう………!)



ーーーーーーーー


ーーー 一時間後

「おはよう、李人」

インターホンが鳴り響き、斉木が姿を表した。

「おはようございます、斉木さん。朝早くからいつも、ありがとうございます。 ーーーあ、どうぞ座ってください」



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