君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
李人に促され、斉木はリビングの中にあるダイニングテーブルへと向かう。
とその瞬間、すでにダイニングチェアーに座っていた優葉と目があった。
(来た………!)
そう思った途端、優葉はそこから勢いよく立ち上がっていた。
「ご、ご無沙汰しています! 斉木さん! 改めましてご挨拶させて頂きます!さ、笹原 優葉と申します! 李人君とお付き合いさせて頂いています! わ、私のこと覚えていらっしゃいますか?」
優葉は、緊張しながらも懸命に斉木に対し言葉を紡いだ。
「ーーーえ、っと、君は確か………」
斉木も、その勢いに多少戸惑ったものの、優葉の顔を覚えており、必死に記憶を辿る。
「斉木さん。 覚えていませんか? 斉木さんが、俺をスカウトして下さった時、俺の家族、親戚一同を説得して下さった時がありましたよね?
そこにいたのが、俺の恋人で………従姉妹の優葉です」