君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

状況を理解した声が、震えているのが優葉自身もすぐに分かった。 

そして、同時に顔も真っ青になり、身体も震えだす。

(もしかして、私たちの関係がバレたの………? でも、どうして………?)

「………ッ、先生」

和泉は、そのような優葉を見ていられなかった。 

「っ、どうしよう………!私、私っ………どうしたらっ………」

「落ち着いて、先生。 ………とりあえず、深呼吸して。そしたら、動悸も少しは治まるはずだから」

「………っ、深呼吸なんてできなーーー」

そう優葉が混乱し始めた時だった。 

「………っ?」

和泉がそっと優葉の背に手を回し、 それをゆっくりとさすった。 

その手の平のあまりの温かさと心地よさに優葉は、言葉を失った。

「………落ち着いて、先生。 俺がいるから。 先生は一人じゃないから」

「っ、瀬名君………」

「落ち着いて、息を吸って。 ………いい?」





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