君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「ねぇ、そうでしょ? 先生」
「うん」
和泉に不意に問われ、優葉は思わず頷いてしまった。
「え!? うん!?先生兼優葉先輩 ひでぇっ」
「あ、 ーーーち、違うの!! 私が言いたかったのは………さっきまで不安でいっぱいだったのに、2人のやり取りを見てたら凄く可笑しくなって。
それに、瀬名君が友達とこんなに仲良くしているところ初めて見たから、それも凄く嬉しくて………。
だから、ありがとう………2人とも」
そう言い、優葉は微笑んだ。
それはいつもと同じ、 穏和で優しい優葉の笑み。
和泉と遼馬はその美しさに、改めて息を呑んだ。
「ヤベェ、やっぱ超天使………って、いってぇ!!」
再び、優葉に見惚れていた遼馬の足を和泉は容赦なく踏みつける。
「いくらお前でも、先生をこれ以上見たらダメだよ?」
「は、はい………」
「え? ど、どうして?」