君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー


「瀬名、君っ………瀬名君っ」

「………何?」

「ありがとう………。 私の弱さに向き合ってくれて………守るって言ってくれて………、ありがとう………」

優葉が、そう和泉の胸の中で言えば、和泉は再び柔らかな声で"うん"と返事をした。


その声を聞き、優葉は不安になっていた心がまた一つ、溶けていくような気がしたーーー。
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