君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー


「小説やマンガでしか、こんな豪邸って見た事なかったけど実際にあったんだ………」

感嘆しつつも、 優葉は早く和泉に会おうと思い切って、門の右横に設置されているインターホンを押そうとした………時。


「………あたし、本気なのに!どうしてなの!?」

「ーーー!?」

門から数メートルほど先にある玄関から和泉と一人の少女が庭園へ飛び出した。

少女は和泉の腕を掴み、悲痛な声で叫んでいる。

優葉は、怒号に似た少女の叫びに驚き、慌てて姿が見えぬよう門から離れ、鉄格子の下にしゃがみ込んだ。

少女は、 和泉と同じ高校の制服を着ていた。

白の半袖ワイシャツに首元には小ぶりな黄色のリボンがついたスカートが紺色の制服である。

肩までの黒髪は、綺麗にヘアアイロンをしているのかサラサラで、見えた横顔は、目鼻立ちがハッキリとしており、かなりの美少女だ。

「瀬名君! あたし、 本当に瀬名君の事が好きなの………! だから、 エッチだけなんて嫌だよ………!!」

「っ、………!?」

しかし、その可愛らしい顔からは想像出来ない言葉が彼女から飛び出し、優葉はまた言葉を失った。



< 47 / 660 >

この作品をシェア

pagetop