君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「お久しぶりです、 青嶋社長」
李人は、緊張しながらも粗相のないよう青嶋に丁寧に頭を深く下げる。
そんな李人を見、青嶋はフと微笑んだ。
「久しぶりだな。急に呼び出して悪かった。 緊張せず、楽にしてくれ。
李人も斉木も、そちらの方に座ってもらおうか」
「はい」
李人と斉木は青嶋に言われた通り、傍にあった横長いホワイトテーブルの左側を挟んでいる、革製の二人がけブラウンチェアに腰掛けた。
向かい側の同じものに、青嶋も座る。
その後、青嶋は秘書を呼び二人にお茶を入れた後、口を開いた。
「李人。 君の活躍は、多方面から耳にしている。 今度のUBS土曜9時ドラマは主演。 映画も、2本主演、または準主役級の役が1本決まっている。
この前の初出演舞台の評判も高かった。 そして、CM契約も5本継続している。
まだ、デビューして10年経ってないとはとても思えない程の活躍だ」