君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー
「そんなこと………できるはずない」
「何!?」
「できないと言ったんだ」
「ーーーッ!!」
その斉木の血も涙もない返答を聞いた途端、李人は我を忘れ、斉木の胸ぐらを強く掴んでいた。
「李人!! 何をしているんだ!!」
事の成り行きを見澄ますように見ていた青嶋も、さすがにこれには驚いたのかそう叫んだ。
「俺は、優葉を守る!! 守ってみせる!! 今までも、これからもずっとだ!!何も知らないくせに、偉そうに言うな!!」
李人は、相手が芸能界の恩人である斉木だということもすっかり忘れてしまうほど、頭に血が上っていた。
しかしーーー
「冷静になれ!! 李人!!」
「ーーー!?」
斉木は、そんな李人を更にそう怒鳴りつけた。
そして、すぅっ………と頭を冷やすように息を吐くと言葉を続けた。
「お前たちの関係が、世にでた時………お前の、いや。 お前と優葉さんの敵は一人や二人じゃないんだぞ。
………李人。いつもの良く働く頭で、冷静に考えろ。 お前たちの関係が世間に知られた時………、何が起こるか」