君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

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優葉と小春は、リビングに向かった。そのまま小春は、洗濯物などを干す庭に出られる大窓のカーテンを閉め切る。

そして優葉にソファーへ座るよう促すと、自身も隣に腰掛けた。

その顔はすでに憔悴仕切っており、優葉の胸をひどく痛めつけた。 

「………優葉」

「………っ」

優葉はそのような母の顔を見れず、下に俯き、唇を噛みしめた。

そんな優葉を見、小春はため息をひとつついた。

「………優葉。 顔をあげなさい」

「お母さん………」

「別に、怒っているんじゃないのよ。 

そりゃ、あの失礼極まりない記者たちには腹が立ったし、慣れない事態が起きて疲れたのも確か。

でも今、お母さんが気にしているのはそんなことじゃない。

ただ、あなたと李人君の間に………一体何があったのか。 親として、そして伯母として………知る必要はあるのよ」
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