君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「ッ、………もう………」

(もう、だめーーー………)

優葉の意識はそう思った瞬間、完全な闇へと消えていったーーー。


ーーーーーーーー

「っ、 優葉っ………!! 優葉!!」

小春は目の前で意識を失った娘を見、思わず叫んだ。

ーーーどうすれば。

一体、どうすればいいのか。

救急車を呼ぶにしても、外の記者たちが何事かと優葉を追いかけてくるだろう。

そうすれば、優葉は療養するどころの話ではなくなる。

「ッ、どうしたらッ………」

小春が悲痛のあまりそう叫んだその時だった。

優葉の携帯が着信を知らせる音を立てた。

先ほどから、李人との関係を聞きたいであろう優葉からの知り合いのメッセージ音は鳴り続けるがーーー、 着信は無かったため、小春は思わず携帯に目を向けていた。

ディスプレイに表示された名は

「せな いずみ………?」

聞いた事のない名前に小春はクビを傾げた。
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