君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「え?」

そして和泉は、"質問の意味が分からない"とでも言いたげに、素っ頓狂な声をだした。

「決まっています。 笹原先生が、一人でまた抱えていると思ったからです」

「抱えている………?」

「お母様には、失礼ですが。………笹原先生は、一人で何でもかんでも悩みを背負い込む面倒なクセがあります。
俺はそれが嫌で、変えたいと思います。 一緒に抱えて解決したいと………そう思います」

「………!!」

小春は、和泉の発言に声を失った。

確かに優葉は、昔から人の心の変化に人一倍敏感で、その分気をつかう節がある。

しかし、自分の事もなぜか人一倍心配させまいと無理をする。

責任感の強い、真面目で優しい優葉の性格がでているが………いつかその無理が祟り、優葉を深く抉るように傷つけるのではと不安であった。

その時は、小春は全力で優葉を守ろうと。

ーーーその弱さを、ただ"守ろう"と思っていた。

(でも………、 違う。 彼は………)

< 502 / 660 >

この作品をシェア

pagetop