君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「大切な人って………」

(俺の気持ちがなぜバレている………?)

和泉は、思わずクビを傾げた。

先ほど、優葉を抱いていれば一目瞭然なのだがーーー、周りが見えなくなっていた和泉にはそれが分からなかった。

「………ん………」

「………!! 先生!?」

「優葉!!」

その時ーーー、 優葉が目を覚ました。

「っ、 え………? 瀬名君………?」

「ッ………」

「どうしてここに………、 ………!!」

「優葉っ………!!」

優葉が目を覚ましたことで、感極まった和泉は再び優葉を抱きしめていた。

「せ、瀬名君っ………」

母の前だと、優葉は慌てたが和泉の腕の力があまりに強いのでなかなか離れられなかった。

「心配したよ………。 平静を装ってたけど……….、アンタが倒れてる姿を見た時は、 ゾッとした………」

「………ッ」

「良かった………。 目を覚ましてくれて。 本当に、良かった………」

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