君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

『俺に、橘 李人の連絡先を教えてください』

和泉は優葉が倒れたあの日、小春にそう頼んだ。

『えっ?』

そんな和泉に、小春は思わず素っ頓狂な声をあげた。

『すみません。理由もなく急に………。でも、今先生に必要なのは………橘 李人なんです。

先生は………橘 李人を望んでる。 会いたがっている。 けど、何かしらの理由でアイツは優葉からの連絡に出ようとしない』

『瀬名君………』

『けど、俺からの番号なら………知らないはずだし。ひょっとすれば仕事か何かと勘違いして出るかもしれない。 万が一でなくても留守電に入れておけば後で聴いてくれる可能性はあります。

今の先生の状況を伝えれば………、橘 李人も動かざるおえないと思います』

『確かにそうね………。 けれど、李人君も相当、今回の件で忙しいだろうし………マスコミもまだいるわ。簡単に動けるかしら』

そう小春が心配そうに言えば、和泉の顔色が変わった。

『………動いてもらわないと困りますよ』


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