君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

「………だから、今も不安なら不安って言っていいんだよ。 俺の前で、強がんないで」

「ッ………」

「………ね? 先生。 俺はここにいるから」

そう言い、和泉はもう一度優葉の頬を優しく撫でる。

「あり、がとう………」

その声の音色の優しさと、頬に感じた和泉の温もりに優葉の目からは自然と涙がゆっくりとこぼれ落ちる。

そして、それと同時に和泉が優葉にとって日に日に大きな存在となっていることを優葉は感じ始めていたーーー。 


ーーーーーーーー 

ーーー 一週間後。 

日曜のよく晴れた午後。 

優葉は、自宅の玄関で和泉を待っていた。 

"今度の日曜、 時間あるなら関本さんのお礼を買いに行かない? 気分転換に少し遠出をして"

そう和泉に金曜に言われた優葉の緊張はその日から今日まで続いていた。

服装やメイクもなぜか念入りにチェックしてしまった始末だ。

「………っ、だからっ………」

(これじゃ、まるでっ………)


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