君は、近くて遠い。ーイエナイ三角関係ー

ーーーーーーーー


和泉が連れて行ってくれたのは街外れにある喫茶店だった。 

中はアンティークがある趣のあるお店でまさに老舗という感じだった。 

"昔、よく家族と一緒に来てて、先生とも一緒に来たかった"

それを聞いた時、優葉はとても嬉しくなった。

「ここに座ろう」

「うん」

和泉に言われた通り、優葉は窓側の外がよく見える席に和泉と向かい合わせで座った。 

「どうする? 何頼む? おすすめはビーフシチューだけどーーー」

「それにするっ」

「ん?」

「それにする!」

優葉は、気付けば二回も強めの口調でそう言っていた。 

すると、和泉が何事かと言うように目を丸くして優葉を見ていた。

「そんなに食べたかった?」

「………っ、だ、だって、瀬名君がおいしいっていうから私も食べてみたくて………」.

思わず口にしてしまえば、途端に、優葉はまた恥ずかしくなる。 
< 573 / 660 >

この作品をシェア

pagetop